- 1月
- ホンダのスポーツ車種だけを対象にレースチューニングと、スピードショップとして
甲州街道沿いに開業する。
80年代に国内レースをひたすら追っていた市嶋は何時も不思議な感覚を当時
フォーミュラーカーのコックピットの中で味わっていました。
上手く行く時はドライブ操作の全てに力が抜けた無我の境地とでも言い表す様な
「無駄な緊張の無い」そんな状態のような気がします。セッティングも同様で対地キャンバーばかり見てセットすると
ブレーキングが変になるし静止状態でもコーナーウエイトかライドハイトなのか、どちらを重視するのか、
など一つのポイントだけ注目するのでは無く全てのバランスされ「何処にも焦点を定めず」より
全体のバランスをかさ上げして、より高みを目指す事がセッティングの上で
最も重要な事に気が付き始めたのはこの頃の事でした。
Spoonのコンセプトはそこから始まったといえます。
1985年、ホンダがDOHC16バルブユニットを量産開始した直後に、
Spoonはレースカーとロードゴーイングカーの垣根を取り払うべく、
真のスポーツドライビングに耐え得るシビックSi/CR-X Si用のそんなパフォーマンスパーツを開発し始めたのです。
ホンダが第二期F1活動を開始した時と符合していたのは偶然の一致でしかないが、
サーキットという実戦の場で徹底的にトライして、時にはエラーを、時には成功を繰り返しながら磨き上げ、
ロードゴーイングカー用パーツへとフィードバックされていくその過程は、図らずも似たような道程とし、
スプーンを立ち上げたのです。
スーパー耐久レースシリーズにS2000にて全戦参戦、シリーズ3位